大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和24(れ)592 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人矢吹忠三の上告趣意第一点について。

原判決挙示の証拠を綜合すると、被告人が判示証明書の提出者欄の氏名を変更し

て貰つたことその他原判示の詐欺の事実認定を肯認することができるから、原判決

がこれに詐欺の法条を適用したのは正当であるといわなければならない。所論は、

原判決が適法に認定した事実の誤認を主張し、原判示に副わない事実を前提とする

法令違反の主張に帰し、採用できない。

第二点について。

しかし、所論浦和市における主食配給の点については、起訴もなく、従つて、原

判決がこれにつき判断をしなかつたのは当然でありまた、本件公訴に係る原判決認

定の事実が詐欺罪を構成しその法令適用が正当であること前点で説明したとおりで

あるから、本論旨も採用できない。

同第三点について。

しかし、原判示によれば、被告人が情を知らないAと同人の母とを使用して被害

人自身が判示主食の交付を受けてこれを騙取した趣旨であること明白であるから、

原判決がこれに対し刑法二四六条の二項を適用しないで、同一項を適用したは正当

であること多言を要しない。これ故、本論旨も採用し難い。

よつて、刑訴施行法二条、旧刑訴四四六条に従い、裁判官全員一致の意見で主文

のとおり判決する。

検察官 十蔵寺宗雄関与

昭和二七年一二月四日

最高裁判所第一小法廷

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裁判長裁判官 岩 松 三 郎

裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官沢田竹治郎は退官につき署名捺印することができない。

裁判長裁判官 岩 松 三 郎

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