大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和24(れ)767 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人志波清太郎の上告趣意ついて。

原判決は、原審弁護人の心神の喪失又は耗弱の主張に対し鑑定人Aの鑑定の結果

その他によつて、その主張を採用しないものと判示しているから、所論第一点は、

結局事実の誤認を主張するものであり、また、所論第二点の自首減軽を為すか否か、

所論第三、四点の刑の選択、量定を如何にすべきか等は、事実審たる原裁判所の自

由裁量に属するものであるから、所論は、すべて法律審適法の上訴理由として採る

ことができない。

しかのみならず職権を以て調査するに、記録によれば、昭和二三年一二月六日原

審第四回公判において被告人は原判決の言渡に対し、即時上訴権を放棄する旨申立

てたものであるにかかわらず、原審弁護人志波清太郎は、右被告人の明示した意思

に反して同年同月八日本件上告を為したものであること明白である。従つて本件上

告は、不適法たるを免れない。

よつて旧刑訴第四四五条に従い主文のとおり判決する。

この裁判は裁判官全員一致の意見である。

検察官 小幡勇三郎関与

昭和二四年八月一八日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 沢 田 竹 治 郎

裁判官 真 野 毅

裁判官 岩 松 三 郎

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