大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和24(オ)155 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人弁護士林徹の上告理由第一点について。

原判決は、昭和二〇年九、十月頃迄に被上告人(被控訴人)と訴外D間の本件賃

貸借が合意の上解除され終了したことを、第一審証人E、Fの各証言と第一審にお

ける被控訴人本人訊問の結果とを綜合して認定した上、右証人Eの第一、二審の証

言その他控訴人(上告人)の挙げる証拠で右認定に反する部分は採用し難い旨説示

し、また、乙第一号証については所論摘示のとおり説明していることはその判示に

照し明らかである。そして、原判決挙示の証拠によれば、原判示の賃貸借関係終了

した事実並びに原判示の慣習のある事実についての認定を肯認するに難くはないの

である。されば、原判決には、経験則に反する違法は認め難く、所論は、結局原審

の証拠の取捨判断乃至事実認定を非難するに帰し採用することができない。

同第二点について。

しかし、自作農創設特別措置法は、正権原に基く耕作者の地位を安定させること

を目的とするものであること論を俟たない。そして同法二条二項には、「この法律

において……小作地とは、耕作の業務を営む者が賃借権、使用貸借による権利、永

小作権、地上権又は質権に基きその業務の目的に供してゐる農地をいふ。」と規定

して、無権利者の耕作する土地が同法にいわゆる小作地に該当しないことを明白に

している。されば、本件のように、基本たる賃貸借関係が当事者の合意解除によつ

て消滅した以上、最初から賃貸人の許諾なくして耕作していた転借人等の本件耕作

地を小作地に該当しないものとした原判決は正当であつて、論旨はその理由がない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致の意見で主文の

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とおり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 真 野 毅

裁判官 岩 松 三 郎

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