大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和24(オ)234 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人弁護士阿部正一上告理由について。

本件仮処分申請の理由は、上告人が係争土地の所有権を取得したことすなわち「

本件土地はもと訴外Dの所有であつたが、上告人は昭和二四年一月五日右Dから右

土地をその地上杉立木生立のまま贈与を受け、その所有権を取得し、同日その移転

登記を経由した」ことを主張している。そして、これに対し原判決は、上告人主張

の贈与は訴外Dが上告人をして訴訟行為をなさしめることを主たる目的としてなさ

れた信託行為であることの疏明があり、従つて右贈与は信託法一一条により無効で

あつて、結局上告人が本件土地の所有権を取得したことについては疏明がないこと

に帰着し、かつ疏明に代わる保証を立てしめて仮処分を命ずることも相当でないと

判断している。すなわち、原判決が本件仮処分申請を排斥した理由は、なんら被上

告人が本件土地を占有すべき権限を有することを理由とするものではない。それ故、

論旨は、本件仮処分申請を排斥した理由には関係なき枝葉末節に対するものであつ

て採用することを得ない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 岩 松 三 郎

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