大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和24(オ)258 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人堤牧太、同松尾菊太郎上告理由第一点について。

論旨は上告人が被上告人の妻Dと数回情交を重ねたためその間にDは妊娠し昭和

二一年一月一六日に女児を分娩した旨の原判示事実を否認して原判決には理由不備

の違法があるというのであるが右原判示事実の認定は原判決の挙示する各証拠を綜

合してこれを肯認することができ、その間反経験則等の違法はない。されば所論は

事実審たる原裁判所の裁量に属する事実認定を争うにすぎないものであるから上告

の理由として採用すべき限ではない。

同第二点について。

論旨は上告人が原審第六回口頭弁論期日において上告人本人訊問及び鑑定の申請

(但し調書には鑑定申請だけとなつているが)をしたのに原審がその必要がないと

して右申請を却下したのは審理不尽の違法を免れないというのであるが、上告人が

右証拠申請をして立証せんとする事実についてはすでに他に数名の証人の証言及び

鑑定人の鑑定も存し、原審はその上更に上告人の右証拠申請を許す必要がないもの

と認めて上告人の右証拠申請を却下したものであることは記録上窺知されるのであ

るから、原判決には所論の違法は存しない。所論は結局原審の裁量に属する証拠調

の限度乃至事実の認定を争うものにとどまり上告理由として採るを得ない。

よつて民訴四〇一条、九五条、八九条に従ひ主文のとおり判決する。

この判決は裁判官全員一致の意見である。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 沢 田 竹 治 郎

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裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

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