大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和25(あ)1039 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人長屋潤の上告趣意第一点について。

しかし弁護人の申請した証人を喚問するか否かは事実審の裁量にまかされている

ところであるから、第一審裁判所が所論の証人を喚問しなかつたからといつて弁護

人の弁護権を奪つた違法の措置だとはいえない。されは、所論はその前提たる事実

を欠きとるをえないから、論旨は刑訴四〇五条に定める上告の理由たる自由にあた

らない。

同第二点について。

しかし、論旨は単に原判決の訴訟法違反を主張せんとするものであるから、明ら

かに刑訴四〇五条に定める上告理由たる事由にあたらない。しかも原判決は明らか

に「……事実誤認乃至証拠法則違反はなく……」と判示をしているのであるから第

一審判決の採証を不当とする控訴趣意に対しても原判決は判断を与えているのであ

つて所論のような判断遺脱の違法も原判決には存しない。

なお本件については刑訴四一一条を適用すべきものとは認められないから、刑訴

四一四条三八六条一項三号によつて裁判官全員一致の意見で主文のとおり決定する。

昭和二五年一二月六日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 澤 田 竹 治 郎

裁判官 齋 藤 悠 輔

裁判官 岩 松 三 郎

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