大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和25(あ)2167 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人安藤久夫上告趣意第一点について。

第一審判決の判示第一の贈賄に関する事実摘示中に「Aの手を通じて」なる記載

の存することは、論旨の指摘するとおりである。しかし、その判旨は被告人の単独

犯行を認定したものであつて、所論の如く、被告人が右Aと共同正犯の関係にある

ことを認定したものでないことは、その判文を通読すれば容易に了解し得るところ

である。これと同旨に出でた原判決には所論のような違法はない。論旨は憲法三一

条違反を云為するけれども、その実質は単なる訴訟法違反の主張に過ぎないばかり

でなくその前提を欠くものであり、刑訴四〇五条所定の上告適法の理由となすに足

りない。

同第二点について。

論旨はその前段において控訴趣意書第三項の記載を引用しているけれどかかる引

用は上告趣意の開陳として許容し得ないところである(昭和二五年(あ)一二二〇

号同同年一〇月一二日第一小法廷決定参照)。その他の所論は単なる訴訟法違反の

主張であり上告適法の理由とならない。そして本件は刑訴四一一条を適用すべき場

合とも認められない。

よつて刑訴四一四条三八六条一項三号に従い主文のとおり決定する。

この決定は裁判官全員の一致した意見である。

昭和二六年三月一五日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 岩 松 三 郎

裁判官 澤 田 竹 治 郎

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裁判官 眞 野 毅

裁判官 齋 藤 悠 輔

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