大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和25(あ)2352 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

被告人本人の上告趣意について。

所論は、本件新聞報道の動機は社会公益を裨益する新聞人の使命なりと信じ決心

してしたものであるというのであつて、結局刑法二三〇条の二により無罪であると

いうに帰する。しかし、名誉毀損罪の成立を阻却するには、その行為が公共の利害

に関する事実に係り、その目的専ら公益を図るに出たと認められる場合に、その事

実が真実であることの証明あつたときに限るものである。しかるに、原判決はこれ

らの前提事実を認めなかつたのであるから、所論は結局事実誤認を主張するに帰し、

明らかに刑訴四〇五条に定める上告理由に当らない。また記録を精査しても、同四

一一条を適用すべきものと思われない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号により主文のとおり決定する。

この決定は、裁判官全員一致の意見である。

昭和二六年八月九日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 齋 藤 悠 輔

裁判官 澤 田 竹 治 郎

裁判官 眞 野 毅

裁判官 岩 松 三 郎

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