大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和25(あ)2470 決定

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

弁護人宮崎龍介の上告趣意について。

所論は要するに、国家が憲法二二条、二五条に基ずき十全の立法をしないために、

被告人は判示の罪を犯すに至つたのであるから、被告人を処罰した原判決は前示規

定並びに憲法三七条に違反するというにある。

しかし、憲法二二条、二五条の規定はいずれも犯罪の処罰に関するものでなく、

従つて同規定は犯罪の動機、縁由が所論のような事情に基ずくからといつて、その

犯罪の処罰を禁止するなどという趣旨は毛頭ふくんでいないと解すべく、かかる犯

罪を処罰した裁判が憲法三七条に違反するものでないと解すべきことは、いずれも、

当審裁判所の屡次の判例の趣旨に徴して明らかなところであるから、被告人を処罰

した原判決を目して、所論憲法の各規定に反するとの論旨は、名を憲法違反に籍り

て、その実原判決の量刑を非難するにとどまるものであつて、刑訴四〇五条所定の

上告適法の理由にあたらないし、また、同四一一条を適用すべきものとも認められ

ない。

被告人の上告趣意について。

論旨に縷述するところは原判決の適法になした事実認定と刑の量定とを非難する

に帰するから、明らかに刑訴四〇五条所定の上告適法の理由にあたらないし、また、

同四一一条を適用すべきものとも認められない。

よつて刑訴四一四条三八六条一項三号一八一条一項に従い主文のとおり決定する。

この決定は裁判官全員の一致した意見である。

昭和二六年三月二九日

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最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 澤 田 竹 治 郎

裁判官 眞 野 毅

裁判官 齋 藤 悠 輔

裁判官 岩 松 三 郎

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