大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和25(あ)2535 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

被告人本人の上告趣意について。

所論は、結局第一審判決の事実誤認を主張するに過ぎないものと解される。され

ば、適法な上告理由とは認め難い。

弁護人桑名邦雄の上告趣意第一点について。

しかし、控訴審では、被告人のためにする弁論は、弁護士たる弁護人でなければ、

これをすることができないものであつて、被告人は、原則として公判期日に出頭す

ることを要しないものであるから、所論第三回公判期日に弁護人が出廷して弁論を

した以上、仮りに被告人を召喚しなくとも(本件では昭和二五年五月二七日第二回

公判期日に被告人出頭の上第三回公判期日の告知を受けている。)違法でもないし、

また、原判決に影響を及ぼさないことも明白である。されば、所論は、明らかに刑

訴四〇五条竝びに同四一一条一号の事由に当らない。

同第二点について。

所論は、第一審判決の事実誤認又は採証の法則を誤つたとの主張であるから、明

らかに適法な上告理由ではない。

同第三点について。

原判決の説示竝びに控訴趣意第二点によれば、原判決にいわゆる「原判決引用の

被告人の自白調書」とは、現に本件記録に存在する第一審判決挙示の被告人に対す

る司法警察員の第二回供述調書並びに被告人に対する検察官事務取扱副検事の昭和

二四年三月二日附及び同年三月一一日附各供述調書を指すものであること明白であ

る。されば、所論は、明らかに上告適法の理由ではない。

同第四点について。

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所論は名を憲法違反に借りて原裁判所の裁量に属する未決勾留日数の通算を非難

するに過ぎないものと解される。されば、明らかに適法な上告理由ではない。

よつて、刑訴四一四条、三八六条一項三号に従い裁判官全員一致の意見で主文の

とおり決定する。

昭和二六年三月八日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 齋 藤 悠 輔

裁判官 澤 田 竹 治 郎

裁判官 眞 野 毅

裁判官 岩 松 三 郎

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