大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和25(あ)2930 決定

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

被告人Bの弁護人福田覚太郎上告趣意第一点について。

所論は単なる訴訟法違反の主張であり刑訴四〇五条所定の上告適法の理由に該当

しない。のみならず記録によると、第一審第六回公判期日において被告人及び弁護

人は裁判官から証拠の証明力を争うことができる旨を告げられたのに対し別に争う

ことは無い旨陳述していることが認められる。されば所論証人Aの証言が伝聞証言

であつたとしても刑訴三二六条により証拠能力を有するに至るべく、また控訴趣意

においても、特に所論の点を争つた形跡は認められないのであるから、当審で新た

に所論のような主張をなしても、適法な上告理由とはならない。

同第二点について。

所論は憲法一三条違反を主張するけれども、実質は間接証拠乃至情況証拠に関す

る採証法則を云為するだけの単なる訴訟法違反の主張に外ならない。それ故刑訴四

〇五条所定の上告適法の理由に該当しない。

被告人Cの弁護人福田覚太郎の上告趣意について。

所論は憲法一三条違反を云為するけれども実質は事実審がその裁量権の範囲内で

適法になした刑の量定を非難するに帰着し刑訴四〇五条所定の上告適法の理由に当

らない。(なお事実審の裁量に属する刑の量定が不当であるというだけではその判

決に憲法一三条違反があるということはできない。この見解は屡々当裁判所判例の

判示したところである。昭和二二年(れ)第二〇一号同二三年三月二四日大法廷判

決等参照)。

被告人Cの弁護人亀井秀雄上告趣意について。

所論は犯行の動機改悛の情等を述べ原判決の量刑不当を主張するのであるが、適

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法な上告理由たり得ないのみならず記録を精査しても刑訴四一一条を適用すべきも

のとは認められない。

よつて同四一四条三八六条一項三号により主文のとおり決定する。

この決定は裁判官全員の一致した意見である。

昭和二六年九月六日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 岩 松 三 郎

裁判官 澤 田 竹 治 郎

裁判官 眞 野 毅

裁判官 齋 藤 悠 輔

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