大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和25(れ)1207 判決

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

被告人Aの上告趣意について。

所論は要するに判示煮干いわしの売買は同被告人の与り知らないところであると

主張するのである。しかし、原審は被告人Aが右売買をなしたものであることを認

定しているのであり、この事実認定は原判決挙示の証拠に照らしこれを肯認するに

難くないのである。所論は畢竟事実審である原審がその裁量権の範囲内で適法にな

した事実認定を非難するに帰着し上告適法の理由とならない。

被告人B、同C、同Dの弁護人水津静吉の各上告趣意について。

原審が本件につき適用した昭和二二年九月一日物価庁告示五二五号(原判決に昭

和二一年とあるは同二二年の誤記と認める)は、判示昭和二三年三月中に行われた

被告人の犯行当時における加工水産物の販売価格の統制額を指定していたものであ

る。尤も同告示は同二三年四月一九日同庁告示二二九号により、新統制額が指定さ

れるとともに廃止され、その後数次に亘る同庁告示の改廃を経て、遂に昭和二五年

四月一日以降は加工水産物につき統制額の指定なき状態となつたことは所論のとお

りである。しかし、一旦成立した物価統制令違反罪の所罰がかかる爾後における告

示の廃止により左右されるものでないと解すべきことは既に当裁判所大法廷の判例

により判示されたところである。論旨は物価統制令そのものもまた廃止されたかの

如く主張するけれども、その然らざることは多言を要しない。されば、右と反対の

見地に立つ論旨は、いずれも採用に値しない。

よつて旧刑訴四四六条に従い主文のとおり判決する。

この判決は裁判官全員の一致した意見である。

検察官竹原精太郎関与

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昭和二五年一一月九日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 岩 松 三 郎

裁判官 澤 田 竹 治 郎

裁判官 齋 藤 悠 輔

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