大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和25(れ)1968 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人西崎・司上告趣意について。

原判決は、論旨の指摘するとおり、被告人の原審公判における供述、被告人に対

する検事の聴取書中の供述記載、並びにAに対する検事聴取書中の判示に照応する

被害顛末の供述記載等を綜合して、判示第一の横領の事実及び判示第二の詐欺の事

実を認定しているのである。そしてこの原審の事実認定は、原判決の挙示するそれ

らの証拠を綜合すればこれを肯認するに難くないのである。所論被告人に対する検

事の聴取書中の被告人の供述が、公判廷外における自白たることはもとより異論な

きところであるが、右Aに対する検事聴取書中の同人の供述記載が該被告人の自白

を補強するに足る証拠であることもその内容に照らして明白なのである。されば原

判決には上告理由(三)所論のような違法は存在しない。その他の所論は畢竟事実

審たる原審がその裁量権の範囲で適法になした証拠の取捨、事実の認定又は刑の量

定を非難するに帰着し上告適法の理由とならない。

よつて旧刑訴四四六条に従い裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

検察官 岡本梅次郎関与

昭和二六年三月二二日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 岩 松 三 郎

裁判官 澤 田 竹 治 郎

裁判官 眞 野 毅

裁判官 齋 藤 悠 輔

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