大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和26(あ)1315 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

被告人Aの弁護人正岡正延の上告趣意第一点及び被告人Bの弁護人渡部信男の上

告趣意第一点は、いずれも事実誤認、単なる法令違反の主張を出でないので、刑訴

四〇五条の上告理由に当らない。

同各第二点は判例違反を主張するけれども、論旨引用の判例は、公務員が、その

職務を執行する意思なく、たゞ名を職務執行に藉りて人を脅迫し財物を交付せしめ

た場合に関するものであり、原審判決は、本件贈賄の相手方たる公務員等に職務を

執行する意なく単に職務執行に名を藉りて被告人等を脅迫したとの事実を認定して

はいないのであるから、引用の判例は本件に適切でなく、ひつきよう所論は、原審

判決の認定していない事実を想定し、これを前提として判例違反を主張するのであ

つて、その実質は事実誤認の主張に帰し、上告適法の理由にならない。

また記録を調べても、刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四四一条、三八六条一項三号により主文のとおり決定する。

この決定は、裁判官全員一致の意見である。

昭和二七年一一月一三日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 岩 松 三 郎

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