大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和26(あ)1336 判決

主 文

原判決中被告人Aに関する部分を破棄する。

本件公訴事実中物価統制令違反及び臨時物資需給調整法違反の点(第一

審判決判示第一の事実)については、被告人を免訴する。

被告人を懲役一年に処する。

押収にかかる需要者割当証明書三通(証第三、四、五号)は、これを没

収する。

第一審における訴訟費用中証人Bの昭和二四年六月二四日の出頭に対し

支給した分は被告人の負担とし、原審における訴訟費用中国選弁護人北山八郎に支

給した分は、その二分の一を被告人の負担とする。

理 由

弁護人北山八郎の上告趣意中第二点は、事実誤認第三点は、量刑不当の主張であ

つて上告適法の理由にならない。

職権で調査すると本件公訴事実中物価統制令違反及び臨時物資需給調整法違反の

点(第一審判決判示第一の事実)は、昭和二七年政令第一一七号大赦令により大赦

があつたので論旨第一点について判断するまでもなく、刑訴四一一条五号、四一三

条但書、四一四条、四〇四条、三三七条三号により原判決中被告人Aに関する部分

を破棄し、右の点につき被告人に対し免訴の言渡をなすべく、次で原判決の確定し

た右大赦にかからない事実(第一審判決判示第九の(一)(二)の事案)に法令を

適用すると被告人の所為中公文書六通を偽造した点は、何れも刑法一五五条一項、

六〇条に、偽造公文書行使の点は、同法一五八条一項、一五五条一項、六〇条に各

該当するところ右公文書中一通を偽造した所為はこれを行使した所為と手段結果の

関係にあるから同法五四条一項後段一〇条により犯情の重い偽造公文書行使の罪の

刑に従い、以上は同法四五条前段の併合罪であるから同法四七条、一〇条により犯

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情の重い偽造公文書行使の罪の刑に法定の加重をした刑期範囲内において被告人を

懲役一年に処し、なお主文四項掲記の証明書三通は本件偽造行為から生じたもので

何人の所有をも許さないものであるから同法一九条により没収し、訴訟費用につい

ては刑訴一八一条により主文五項のとおり被告人に負担させるものとする。

この判決は、裁判官全員一致の意見である。

検察官 平出禾出席

昭和二八年三月二六日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 岩 松 三 郎

裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 入 江 俊 郎

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