大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和26(あ)1954 決定

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

弁護人高橋潔の上告趣意第一点は、違憲をいうが、その実質は、原審で主張も判

断もない第一審における単なる訴訟法違反の主張に帰し、刑訴四〇五条の上告理由

に当らない。そして、刑訴二九一条による手続が終つた後、証拠調に入る前に裁判

官が被告人に対し公訴事実について質問しても違法でないことは、所論引用の当裁

判所大法廷の判例とするところである。同第二点は、違憲をいうが、共同被告人の

供述は、互に補強証拠たり得ることは当裁判所屡次の判例であるから、原判決が第

一審第一回公判調書中の被告人両名の供述を綜合して判示第二の(ロ)の事実を認

定したのは正当であつて、所論はその前提を欠くもので採用できない。

被告人本人の上告趣意前段は、結局単に食糧管理法は悪法で憲法違反であるとい

うに過ぎないものであつて、何等具体的な違憲の理由を示していない不適法なもの

であり、また、同後段は、量刑の非難であつて、いずれも、刑訴四〇五条の上告理

由に当らない。また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号、一八一条により裁判官全員一致の意見で

主文のとおり決定する。

昭和二九年一月一四日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 岩 松 三 郎

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