大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第一小法廷 昭和26(あ)4413 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人香田広一の上告趣意第一点は、事実誤認並びにこれを前提とする法令違反

の主張であり、同第二点は、量刑不当の主張であり、また、弁護人秀島敏行の上告

趣意第一点は、事実誤認を前提とする法令違反、単なる訴訟法違反並びに事実誤認

の主張であり、同第二点は、採証法則違反、審理不尽等の訴訟法違反並びに事実誤

認の主張であり、同第五点は量刑不当の主張であるから、いずれも刑訴四〇五条に

該当しない。秀島弁護人の上告趣意第三点、第四点は、原審で主張、判断されてい

ない主張であるばかりでなく、仮りに被告人が所論昭和二五年三月二九日から抑留

されたものとしても、被告人の司法警察員並びに検察官に対する供述は、その後二

〇日内になされたものであること明白であるから、不当に長い抑留後の自白である

といえないし、その他所論のごとき任意に出でたものでないことを認むべき資料が

存しないから、採用することはできない。また記録を精査しても、本件につき同四

一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて刑訴四〇八条により主文のとおり判決する。

この判決は、裁判官全員一致の意見である。

昭和二八年三月五日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 真 野 毅

裁判官 岩 松 三 郎

裁判官 入 江 俊 郎

- 1 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!