大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和26(し)78 決定

主 文

本件再抗告を棄却する。

理 由

本件再抗告申立の理由は、申立人は昭和二六年七月一七日岐阜家庭裁判所におい

て申立人を中等少年院に送致する旨の保護処分の決定をうけたが、申立人は少年法

第三二条に基き抗告をしたところ、同年九月四日名古屋高等裁判所において抗告は

理由がないとして抗告棄却の決定をうけた。しかし(一)岐阜家庭裁判所の決定理

由中の家より持出盗をしたとの事実はなく、また、原決定にパチンコ玉三〇個の代

金を父Aが被害弁償したとあるのは誤であつて申立人が弁償したのであること(二)

申立人は現在までにヒロポンを三〇本しかうつていないこと(三)盗んだパチンコ

玉三〇個は時価三〇円程度のものであること(四)パチンコ玉二千個は三人で盗ん

だが、これは弁償済であること(五)少年保護鑑別所に申立人を入れたのは不法で

あること(六)申立人は何も悪いことをしていないのに自転車窃盗の容疑者として

岐阜少年保護鑑別所に入れられてその疑が晴れたのにかかわらず、少年院に送致し

たのは不当であること(七)岐阜少年保護鑑別所に入所中に父親が面会に来て申立

人に対して「お前が学校へ行くなら引取つてやる、学校へ行かずに職につくなら家

へ引取らぬ」と言つたが、これは人権蹂躙であること等の理由により、抗告棄却の

決定は不当であるというのである。

しかし少年法第三三条第一項による抗告棄却の決定に対する再抗告は同法第三五

条第一項に定める事由を申立の理由とすべきであるのに本件再抗告は同条に該当し

ないこと明白であるから不適法であるといわなければならない。

よつて少年法第三五条、少年審判規則第五三条第一項に従つて主文のとおり決定

する。

この決定は裁判官全員一致の意見である。

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昭和二六年一二月二七日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 沢 田 竹 治 郎

裁判官 真 野 毅

裁判官 岩 松 三 郎

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