大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和26(れ)1638 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人渡部繁太郎の上告趣意について。

第一点乃至第三点の論旨はいずれも単なる訴訟法違反の主張に帰し、刑訴四〇五

条に定める上告の理由にあたらない。そして原審の判示するように本件公判請求書

記載の事実は被告人提出の自供始末書末尾一覧表記載の各事実を指すものと理解す

べきであるから、本件公訴は所論のようにその範囲不明確ということはできないの

で論旨第一点主張のような違法は認め難い。次に原審では所論のように検事が公判

を請求した事実について審判しているのであつて、その審判した事実が第一審判決

摘示事実の一部であつたからといつて論旨第二点に主張するように原判決をもつて

不告不理の法則に反するものとはいえない。また、所論Aとの第九回、同B商店(

論旨にC商店とあるは誤記と認む)との第五八回の各事実については検事において

その審判を求めていないこと、並びに所論の三四、四八の各事実は、それぞれ、原

審第四回公判廷で検事が審判を請求した三五、二四に該当していることは、記録上

明らかなところであるから、原判決には論旨第三点に主張する違法は存しない。さ

れば本件では刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて刑訴施行法三条の二、刑訴四〇八条に從い裁判官全員の一致で主文のとお

り判決する。

昭和二六年一一月一日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 沢 田 竹 治 郎

裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

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裁判官 岩 松 三 郎

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