大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和26(れ)1775 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人井上広治の上告趣意について。

論旨第一点は単なる訴訟法違反の主張に帰するから、刑訴四〇五条に定める上告

の理由にあたらない。そして原審が所論証人の証言を措信したからといつて実験則

に反するものとは認められないし所論記録の取寄申請の却下を決定しないからとい

つて弁護権の制限にあたらない。また所論の逮捕その他自由の拘束が法律の手続に

よらないものであつて所論憲法の規定に反するとしても、かかる違法は原判決に影

響のないこと明らかで上告の理由とならないものであることは昭和二三年(れ)七

七四号同年一二月一日大法廷判決(判例集二巻一三号一六七九頁)の趣旨に徴して

明らかであるから、論旨第二点もまた結局訴訟法違反の主張に帰し、刑訴四〇五条

に定める上告の理由にあたらない。そして被告人は適法な召喚状を受けながら第三

回、第四回とも正当な事由なく期日に出頭しなかつたものであることが記録上明認

されるから、原判決には所論の違法は毛頭ない。されば本件には刑訴四一一条を適

用すべきものとは認められない。

よつて刑訴施行法三条の二、刑訴四〇八条に従い裁判官全員一致の意見で主文の

とおり判決する。

昭和二六年一二月二〇日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 沢 田 竹 治 郎

裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 岩 松 三 郎

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