大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和26(れ)1922 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

被告本人の上告趣意について。

論旨第一点は憲法三一条違反を主張するのであるが、その実質は事実誤認か訴訟

法違反の主張に帰するし、同第二、四点は訴訟法違反、事実誤認又は量刑不当のい

ずれかの主張をいでないから、論旨はいずれも刑訴四〇五条に定める上告の理由に

あたらない。また、論旨第三点は憲法三七条二項違反を主張するのであるが、同条

項の規定は裁判所が職権により又は訴訟当事者の申請により喚問した証人につき被

告人に反対尋問の機会を充分に与えねばならないという趣旨のものであつて、裁判

所が被告人のした証人喚問の申請を必要がないものと認めて却下しても、同条に違

反するものでないと解すべきことは当裁判所の判例とするところであるから、所論

証人の喚問申請をその必要のないものとして却下し、従つて被告人に所論証人を尋

問する機会を与えなかつたからといつて、原判決には所論の憲法の規定に違反する

ものとはいえない。そして記録を精査するも本件には刑訴四一一条を適用すべきも

のとは認められない。

よつて刑訴施行法三条の二、刑訴四〇八条に従い裁判官全員一致の意見で主文の

とおり判決する。

昭和二六年一二月二七日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 沢 田 竹 治 郎

裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 岩 松 三 郎

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