大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和26(れ)239 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人松永東、同名尾良孝の上告趣意について。

旧刑訴三四九条三項には「被告人又ハ弁護人ニハ最終ニ陳述スル機会ヲ与フヘシ」

と規定されているから、いわゆる最終陳述は、検察官の対手人側である被告人又は

弁護人のいずれか一方に与えるを以て足りるものといわなければならない。そして、

所論原審第二回公判調書には所論摘示のごとき記載が存し、これによれば被告人は

最終に松永弁護人の弁論は放棄する旨申立てたのであるから、この点から見て被告

人に対して最終陳述の機会を与えたことが窺い知ることができるばかりでなく、少

くとも弁護人に対しては最終陳述の機会を与えたこと明白であり、従つて、原審の

公判手続には所論の違法は認められない。よつて、旧刑訴四四六条に従い、裁判官

全員一致の意見で主文のとおり判決する。

検察官 渡部善信関与

昭和二六年五月一七日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 齋 藤 悠 輔

裁判官 澤 田 竹 治 郎

裁判官 岩 松 三 郎

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