大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和26(れ)552 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人山本粂吉の上告趣意について。

(第一点)

原判決挙示の証拠を綜合すれば、原判示の事実関係の認定を十分に肯認すること

ができる。そして右のような事実関係の下においては、原判示のとおり、烈風のた

め竈の煙突から近隣の草葺屋根等に飛火して火災を起すおそれがあり得るから、被

告人のように風呂竈焚の業務に従う者は、その竈の火を完全に消すなどの手配をし

て、火災の発生を未然に防ぐに足る万全の措置を講ずべき業務上の注意業務を負う

ものと解すべきことは当然であつて、これは所論のように被告人に対し必要以上の

注意義務を強要するものということはできない。しかるに、被告人は右のような万

全の措置を講じないで、烈風下に竈の火気を保存していた結果、煙突からの飛火に

よつて本件の大火を生じたのであるから、被告人に対し業務上失火罪の責任を認め

た原判決には格別の違法はない。

(第二点)

量刑不当の主張であるから適法な上告理由とは認めることを得ない。

よつて旧刑訴四四六条に従い裁判官全員の一致で主文のとおり判決する。

検察官 岡本梅次郎関与

昭和二六年六月二八日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 眞 野 毅

裁判官 澤 田 竹 治 郎

裁判官 齋 藤 悠 輔

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裁判官 岩 松 三 郎

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