大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和26(れ)622 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人山根静人の上告趣意について。

論旨第一点に主張する被害者に対する弁償のような事実は単に量刑の資料たるに

とどまるものであつて、判決の理由中に判示しなければならぬものではないから、

これを判示しなかつたからといつて原判決には所論の違法はない。次に論旨第二点

に主張する刑訴三一九条二項の規定は本件のような旧法事件に適用のないこと刑訴

施行法二条、三条の二の各規定によつて明らかなところであるから、その適切ある

ことを前提とするこの論旨もまたとるをえない。さらに、刑法五五条を廃止した昭

和二二年法律一二四号施行前の行為と施行後の行為との間には連続犯を認めえない

ものであることは当裁判所昭和二五年(れ)第三七七号同二六年一月三一日大法廷

判決(判例集五巻一号一四三頁)の示すとおりであるから、原判決には論旨第三点

に主張するような違法は存しない。されば、論旨はいずれも理由なき単なる訴訟法

違反の主張に帰し刑訴四〇五条に定める上告の理由にあたらないし、また、同四一

一条を適用すべきものとも認められない。

よつて刑訴施行法三条の二、刑訴四〇八条に従い裁判官全員の一致で主文のとお

り判決する。

昭和二六年八月九日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 沢 田 竹 治 郎

裁判官 真 野 毅

裁判官 齋 藤 悠 輔

裁判官 岩 松 三 郎

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