大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和26(れ)794 判決

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

弁護人大塚喜一郎、同設楽敏男の上告趣意第一点について。

しかし、原判決は、判示第四の賍物寄蔵の事実をば、第一審第二回公判調書中の

被告人Aの供述記載、同被告人に対する司法警察官の判示聴取書中の供述記載、B

に対する判示検事の聴取書中の供述記載及びC名義の盗難被害届書中の判示記載を

綜合して認定したものであつて、被告人の自白だけを唯一の証拠としたものではな

い。また、右各証拠を綜合すれば主観客観に亘る原判示の事実全体の認定を肯認す

ることができるから、所論は、いずれも、その前提をかき採用できない。

同第二点について。

しかし、刑訴規則施行規則、ことにその三条三号によれば、本件のように刑訴施

行前に公訴の提起があつた事件であつても、開廷後引き続き一五日以上開廷しなか

つた場合においても、必要と認める場合に限り、公判手続を更新すれば足りるもの

であつて、同規則は直接には、刑訴施行法一三条の委任に基き且つ憲法七七条の最

高裁判所本来の権限内で制定された適法合憲な規則であることは、当裁判所屡次の

判例であるから、本論旨も採用できない。

同第三点について。

しかし、証拠調を行つた書類を公判調書に記入するには、必ずしも具体的個別的

に記載する必要はなく、如何なる書類であるかを識例し得るように概括的に記載し

ても差支えないものであることは当裁判所屡次の判例である。そして、原審公判調

書中の所論記載によれば、原判決が証拠としている所論訊問調書及び聴取書につい

ては、いずれも、適式に証拠調をしていることを認めることができるから、所論は、

採用できない。

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よつて、刑訴施行法二条、旧刑訴四四六条に従い、裁判官全員一致の意見で主文

のとおり判決する。

検察官 渡部善信関与。

昭和二八年一月一七日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 岩 松 三 郎

裁判官沢田竹治郎は退官につき、署名捺印することができない。

裁判長裁判官 真 野 毅

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