大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和26(れ)824 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人下山四郎の上告趣意について。

所論は、原審認定にかかる判示第一乃至第三の賍物牙保の所為が、既に高松地方

裁判所の確定判決を経た賍物牙保同収受の所為と連続犯の関係にあることを前提と

して、原判決に一事不再理の法則違反(第一点)、若しくはこの点に関する判断遺

脱の違法(第二点)があると主張するのである。

よつて記録を精査するに、被告人は昭和二三年一〇月二〇日高松地方裁判所で、

昭和二三年六月中に犯した賍物牙保、同収受の罪により懲役一〇月(三年間執行猶

予)罰金一〇〇〇円の判決を受け、右判決は同年一〇月二八日確定したことが認め

られる。然るに連続犯を定めた刑法五五条は昭和二二年法律第一二四号刑法の一部

を改正する法律(同年一一月一五日施行)によつて廃止され、これと同時に同法律

附則四項の規定で、右改正法律施行の前後に跨がり犯意継続の下に行われた罪質を

同じくする行為であつても、その施行前の行為と施行後の行為との間には連続犯の

関係を認めない趣旨が明らかにされたものと解すべきことは、当裁判所大法廷の判

例とするところである(昭和二五年(れ)三七七号同二六年一月三一日大法廷判決、

判例集五巻一号一四三頁以下参照)。

されば、右改正法律施行後である昭和二三年六月中に行われた前記確定判決を経

た賍物牙保、同収受の行為と、その施行前である同二二年九月中に行われた本件の

判示第一乃至第三の賍物牙保の行為との間には、連続犯の関係を認め得ないもので

あること勿論であるから、論旨はすべて既にその前提において採用に値しないもの

たること明白である。よつて刑訴施行法三条の二、刑訴四〇八条に従い主文のとお

り判決する。

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この判決は、裁判官全員一致の意見である。

昭和二六年九月六日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 岩 松 三 郎

裁判官 沢 田 竹 治 郎

裁判官 真 野 毅

裁判官 齋 藤 悠 輔

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