大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和26(オ)148 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

論旨

第一点について。

被上告人は、原審における昭和二五年一二月一六日の最終口頭弁論期日において

同日附準備書面に基いて為した主張を撤回し、本件買収計画は、自創法一五条一項

一号及び二号に基いて為されたものであるが仮りに然らずとするも、右一号又は二

号の、いずれかに該当するものとして樹立されたものであると主張したことは、記

録上明らかである。そして原判決はその挙示する証拠により認定した事実に照らし

本件買収計画は申請人C(参加人)の申立が自創法一五条一項一号及び二号に該当

するものとして樹立されたものであると認定したものであることは、原判文上明白

である。従つて、原判決には所論の違法がない。

第二点について。

原判決は当事者間に争ない事実とその挙示する証拠とによつて判示田畑を所有し

て古くから農を本業としていた参加人Cの本件土地に対する一〇年の長きに亘る使

用関係の推移と参加人の右旧来の農耕地と同人が農地改革によつて新に取得した判

示農地の為めに、わら鳰堆肥その他の肥料桶等の置場、農作物の乾燥場として必要

でありその必要度はもし本件土地の使用が法律上不能であるとすれば、参加人の農

業経営は挫折する惧れある事実を認定説示した上本件土地は、自創法一五条一項一

号にいわゆる農業施設と認めるを相当としたものであること判文上明らかであり当

審も右判断を正当と認める。

所論は右法条にいわゆる農業用施設とは(一)農機具、(二)水利施設、(三)

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その他の農業用施設を指称するものであつて溜池、用排水路、農道等土地そのもの

が農業用施設である場合のみに限局さるべきであると主張するが参加人所有の前示

農耕地と本件土地との具体的関係が原判決説示のような場合にあつては、いわゆる

農業用施設の観念を必ずしも所論のように狭義にのみ解釈すべきではない。また本

件土地の地目が宅地であつたとしても、いわゆる農業用施設として遇し得ないもの

でもない。

所論は畢竟独自の見解の下に原判決を攻撃するものであつて採用に由がない。

第三点第四点について。

論旨は「最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律」(昭和二

五年五月四日法律一三八号)一号ないし三号のいずれにも該当せず、又同法にいわ

ゆる「法令の解釈に関する重要な主張を含む」ものと認められない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 下 飯 坂 潤 夫

裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 入 江 俊 郎

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