大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和26(オ)363 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人弁護士三浦強一の上告理由第一点は、第一審において上告人が借地法

四条二項に基き契約の更新を請求する旨を述べたのは、民法六〇四条に基く契約の

更新の請求を含むのであるから、原判決はこの後者についての判断を遺脱した違法

があると主張する。しかし、第一審において上告人は借地法四条による契約更新請

求を主張したに止まり、民法六〇四条に基く契約更新の請求を主張したと認めるに

足る事跡はないから、原判決には所論の違法はない。

同第二点は、土地の賃貸借終了の場合に、借主は地上に存する自己所有の建物を

収去する権利はあるが、特段の契約なき限り、収去の義務はないから、右契約の存

在を認定せずして、被上告人の本訴請求を認容した原判決は違法であると主張する。

しかし、土地の賃貸借が終了した場合においては、特段の規定又は契約の存しない

限り、用方に従つて使用収益した結果生ずる変動を除く外、その土地を賃貸借開始

当時の原状に回復して返還すべき義務を有するものと解すべきであるから、賃貸借

後に附属せしめた家屋を収去する義務を有する。それ故、原判決には所論の違法は

ない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 岩 松 三 郎

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裁判官 入 江 俊 郎

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