大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和26(オ)725 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

論旨は、単なる法令違反の主張であつて「最高裁判所における民事上告事件の審

判の特例に関する法律」(昭和二五年五月四日法律一三八号)一号ないし三号のい

ずれにも該当しない。(なお、原審の確定したところによれば、被上告会社は終戦

後旧日本占領地域に本店を有する会社としていわゆる在外会社に指定され、昭和二

〇年勅令六九二号に基づき同二二年二月二五日その所有にかかる本件家屋につき主

務官庁に対し被上告会社の財産として届出をすませ、その後同二四年政令二九一号

によりその財産の整理を命ぜられたものであつて、しかも本件家屋は被上告会社の

最大の財産で整理会社としてこの家屋をできるだけ有利に処分するよう要請せられ

ている関係上賃貸借関係の存在しない状態において処分する必要に迫られている事

情にあつたので、期限の定めなく本件家屋の判示部分を賃貸していた上告人に対し

同二四年一〇月一九日賃貸借解約の申入をしたというのである。

そして原審は、前掲政令二九一号が在外会社の本邦内にある財産の公正且つ迅速

なる整理を目的とするものであること、又同政令二九条がいわゆる在外会社として

その財産整理の必要あらばその所有家屋の賃貸借で期間の定めのあるものについて

も解約の申入をなし得べきことを規定していること等に鑑み、前示事実関係の下に

おいては被上告会社のなした右解約の申入には正当の事由がある旨判示したのであ

つて、この判旨は首肯することができる。そしてたとえ本件家屋の賃貸借につき訴

訟上あらわれた上告人側の事情を斟酌しても、なお右原判旨の結論を左右するに足

りないものと認められるのであるから論旨は採るを得ない。)

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

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おり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 岩 松 三 郎

裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 入 江 俊 郎

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