大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和26(オ)752 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

論旨の中判例違反を主張する点もあるが、所論の点に関する原判旨は、その引用

証拠、殊に証人Dの証言内容に照らし「本件土地の売買においては目的土地の東北

端が筋違いに約二坪ほど道路にとられるに過ぎず建物にも関係がないというので、

それ位なら差支えなく、それ以上の減歩はされないことを契約の要素としていたの

であるが、実際においては高知市特別都市計画によりその全面積五〇坪五合二勺の

中約一七坪五合が減歩されていたことが判明するに至つた」との事実を認定し、こ

の事実関係の下に本件売買契約は要素に錯誤があり無効であると判示したものと認

められるのであつて、もとより原判旨は正当であり、また引用の判例と趣旨を異に

するものでもない。その余の論旨は畢竟単なる訴訟法違反、事実誤認の主張に帰す

るものであつてすべて「最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法

律」(昭和二五年五月四日法律一三八号)一号乃至三号のいずれにも該当せず、又

同法にいわゆる「法令の解釈に関する重要な主張を含む」ものと認められない。(

原審で上告人が抽象的に「当時は都市計画が施行せられて居り之によつて減歩され

るということが公知の事実であつた」旨主張したことは記録上認められるが、具体

的に「本件土地の如何程が減歩されるということまで公知であつた」と主張し、ま

た「被上告人がその事実を知らなかつたことにつき過失あり」と主張した形跡は認

められないのである。なお被告人は原審で本件土地の減歩が「一七坪余」であるこ

とを主張している。(記録一二二丁裏参照)

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

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最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 岩 松 三 郎

裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

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