大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和27(あ)1845 決定

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

弁護人小田泰三の上告趣意第一、二点は、原審で主張も判断もない単なる訴訟法

違反の主張であつて、刑訴四〇五条の上、告理由に当らない。そして、本件横領の

公訴事実と差戻後の第一審において予備的に追加された詐欺の訴因事実とは、その

基礎的事実を同じくするものと認められるし、且つ、差戻後の第一審裁判所は、公

訴に係る訴因の外予備的訴因についても審理を遂げた上横領を否定して詐欺の予備

的訴因を是認したものであることが記録上明白であるから、訴訟法違反も認められ

ない。(所論引用判例は、すべて、本件に適切でない。)同第三点所論の被告人の

供述は、自白とは認められないから、所論違憲の主張はその前提を欠くものであり、

同四点は、いずれも、単なる訴訟法違反の主張に帰し、刑訴四〇五条の上告理由に

当らない。また、記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号、一八一条により裁判官全員一致の意見で

主文のとおり決定する。

昭和二八年五月二一日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 真 野 毅

裁判官 岩 松 三 郎

裁判官 入 江 俊 郎

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