大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和27(あ)3615 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人伊藤武の上告趣意第一点は、判例違反をいうが、所論判例は、本件には適

切でなく、結局単なる訴訟法違反の主張に帰し(そして、原判決が証拠とした被告

人の供述とは、被告人とAとの関係に関する供述を指すものであることは記録に照

し明らかであるから、所論の訴訟法違反も認め難い。)同第二点も、判例違反をい

うが、所論判例は、証拠調をしなかつた証拠を判決の証拠とした場合の判例であつ

て、本件に適切でなく、所論は、結局単なる訴訟法違反の主張であり(そして、所

論第一審の公判に、おいては所論供述調書は五通ともこれを採用し証拠調をした趣

旨であることが認められるから、所論の訴訟法違反も認められない。)、同第三点

は、原審が職権で事実の取調をしなかつたとの訴訟法違反の主張であり(原審は、

所論スキー帽及び上衣等が本件犯罪当日被告人が着用していたと断定すべき証拠が

ないといつているのであるから、これにつき所論鑑定をする必要のなかつたことは

いうまでもない。同第四点は、事実誤認の主張であつて、すべて、刑訴四〇五条の

上告理由に当らない。また、記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認め

られない。

よつて、同四一四条、三八六条一項三号に従い、裁判官全員一致の意見で、主文

のとおり決定する。

昭和二九年三月四日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 岩 松 三 郎

裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

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裁判官 入 江 俊 郎

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