最高裁判所第一小法廷 昭和27(あ)3736 判決
主 文
本件上告を棄却する。
理 由
弁護人芳井俊輔の上告趣意は、判例違反を主張するけれども、当裁判所判例(判
例集六巻六号八六〇頁)の趣旨によれば、所論の記載は、単にこれらの書面の意義
が証拠となるものであつて、その存在または状態が証拠となるものではないから、
証拠物ではなく、従つて刑訴三〇六条にいわゆる「証拠物中書面の意義が証拠とな
るもの」に該当しないというべきである。原判決は、この判例と同趣旨に出でたも
のであることは明らかであるから、判例違反の主張は理由がない。(なお引用の東
京高裁判決も同趣旨のものである)。
よつて同四〇八条、により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。
昭和二八年六月四日
最高裁判所第一小法廷
裁判長裁判官 真 野 毅
裁判官 斎 藤 悠 輔
裁判官 岩 松 三 郎
裁判官 入 江 俊 郎
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