大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和27(あ)4308 決定

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人Aの負担とする。

理 由

被告人Aの弁護人大浜勝三の上告趣意について。

論旨第一点は、判例違反をいうが、所論判例は、懲役刑に罰金刑を併科した場合

のもので、本件のような懲役刑のみを科した案件には適切でないから、原判決には

判例違反はなく所論は刑訴四〇五条二号の上告理由に当らない。(そして、懲役刑

のみを科する場合には、所論関税法七六条一項本文だけを適用すべく、同条項但書

を適用する余地がなく、従つて、同但書所定の原価を確定する必要がないから、原

判決には、所論のごとき理由不備又は審理不尽の違法がない。)

論旨第二点原判決の引用した第一審判決は、判示a港において判示貨物を単に判

示意図を以て判示B丸に積載したことを認定判示しただけで、該B丸が当時b地区

に回航すべく仕向けられたこと及び同船がa港を出航したることについては何等認

定判示していないのである。されば、所論第二点の判例違反の主張は、その前提を

欠き採用できないばかりでなく、原判決には同所論の違法もなく、従つて、同所論

違憲の主張もその前提を欠き採るを得ない。

また、論旨第三点は、原判決の判示に副わない事実関係及び原審で主張も判断も

ない新なる事項を前提として判例又は憲法違反を主張するに過ぎないものであつて、

刑訴四〇五条の上告理由と認め難い。

さらに、所論第四点は、違憲をいうが、その実質は、原審で主張も判断もない第

一審における単なる訴訟手続違背を当審において新たに主張するものであつて、刑

訴四〇五条の上告理由に当らない。

被告人Cの弁護人高田喜雄の上告趣意について。

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所論は、事実誤認、これを前提とする法令違反の主張であつて、刑訴四〇五条の

上告理由に当らない。また、記録を調べても、同四一一条を適用すべきものとは認

められない。

よつて、同四一四条、三八六条一項三号、一八一条(被告人Aに対してのみ)に

従い、裁判官全員一致で、主文のとおり決定する。

昭和二九年二月二五日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 入 江 俊 郎

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