大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和27(あ)4644 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人細野三千雄同豊田求の上告趣意第一点は単なる訴訟法違反の主張であり(

原審は控訴趣意書提出最終日を昭和二六年一一月二日と指定されたことは記録上明

らかである)適法な上告理由に該当しない。同二点は憲法三七条にいわゆる公平な

裁判所の裁判とは組織構成において偏頗のおそれのない裁判所の裁判の意味であつ

て、所論のような意味を有するものではないから、論旨は採るを得ない。同第三点

の違憲の主張は、被告人の自白と補強証拠と相俟つて全體として犯罪構成要件たる

事実を認定し得られる場合においては、必ずしも被告人の自白の各部分につき一々

補強証拠を必要とするものでないことは、すでに判例が示している(判例集三巻六

号七三四頁)。本件では被告の自白が原判決引用の諸証拠で十分補強されていると

認められるから、論旨は採るを得ない。

弁護人鍛治利一、同中村嘉七の上告趣意は、事実誤認、単なる訴訟法違反を主張

するものであり(所論の種々の事情について原判決の詳細に判示している判断は当

審においても首肯することができる)上告適法の理由に該当しない。また記録を調

べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和二八年七月二日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 岩 松 三 郎

裁判官 入 江 俊 郎

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