大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和27(あ)5430 決定

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

被告人A、同Bの弁護人高見之忠の上告趣意第一点は、事実誤認、それを前提と

する法令違反の主張に帰着する。すなわち、原判決は被告人等がその所属庁の管轄

区域内では所論担当区域外でも労働基準監督官としての職権を随時行使し得たもの

であることを認定しているのでありこの事実認定は当裁判所も亦肯認することがで

きる。所論はこの事実認定を争いその然らざることを前提として法令違反あること

を主張するものに外ならない。同第二点は判例違反をいうけれど、引用の判例は本

件に適切でなく、所論は事実誤認、それを前提とする法令違反の主張に帰着する。

すなわち原判決は被告人等がそれぞれ判示のとおり管下事業場からその職務の執行

について過去において便宜な取扱を受けたことに対する謝礼また将来もそれを受け

たいとの趣旨で供与されるものたるの情を知りながら所論の金品を収受し、又は酒

食の饗応を受けたものであるとの事実を認定しているのであり、この事実認定は当

裁判所も亦肯認することができる。所論はこの事実認定を争い、その然らざること

を前提として判例違反、法令違反を云為するに外ならない。同第三点は量刑不当の

主張に過ぎない。

被告人Cの弁護人宮林敏雄の上告趣意は判例違反をいうけれど引用の判例は本件

に適切でなく、所論は事実誤認、それを前提とする法令違反の主張に帰着する。(

弁護人高見之忠の上告趣意第二点に対する説示参照)。

被告人D、同Eの弁護人鍛治利一の上告趣意第一点乃至第六点は結局事実誤認、

それを前提とする法令違反の主張に帰着する(弁護人高見之忠の上告趣意第二点に

対する説示参照)。同第七点は量刑不当の主張に過ぎない。

されば論旨はすべて刑訴四〇五条の上告理由に当らない。また記録を調べても同

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四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとお

り決定する。

昭和二八年一〇月八日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 岩 松 三 郎

裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 入 江 俊 郎

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