大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第一小法廷 昭和27(あ)6008 判決

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人等の負担とする。

理 由

被告人両名の弁護人藤原繁次郎の上告趣意について。

所論強制、拷問の事実は、これを認むべき資料がなく、また、憲法三七条二項は、

被告人側から申請された証人はすべて喚問しなければならないものでないこと並び

に共同被告人各自の供述は互に補強証拠となりうるものであることは当裁判所累次

の判例であるから所論違憲の主張は採用し難く、その他は、単なる訴訟法違反の主

張であつて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

被告人Aの上告趣意について。

所論第一乃至第四は、憲法違反をいう点もあるが、所論強制、拷問の事実は、こ

れを認むべき資料はなく、また、証拠の取捨、判断は事実審裁判所の裁量に属し憲

法三七条に必ずしも反するものでないことは当裁判所累次の判例であり、従つてそ

の点の違憲の主張は採用できないし、その他は結局単なる訴訟法違反の主張に帰し、

同第五は、事実誤認、同第六は、量刑不当の主張であつていずれも上告適法の理由

にならない。また記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四〇八条、一八一条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決す

る。

昭和二八年四月二日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 真 野 毅

裁判官 入 江 俊 郎

- 1 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!