最高裁判所第一小法廷 昭和27(あ)6744 決定
主 文
本件各上告を棄却する。
理 由
被告人Aの弁護人西村定雄の上告趣意は、事実誤認、量刑不当の主張であり、同
被告人の弁護人堀内左馬太の上告趣意は、量刑不当の主張であり、被告人B、同C
の弁護人桝井雅生の上告趣意は、違憲をいう点もあるが、その実質は単なる訴訟法
違反、事実誤認、量刑不当の主張を出でないものであり、被告人株式会社D、同E
の弁護人武田三十郎の上告趣意は、量刑不当、単なる訴訟法違反の主張であつて(
刑訴三三九条一項四号に「被告人たる法人が存続しなくなつたとき」とあるのは、
法人がすべての点において終局的に存続しなくなつたときをいうものであつて、会
社が解散しても、本件のように会社がその業務に関する違反行為に因り財産刑にあ
たる事件の訴追を受けるがごときことは、商法一二四条一項一号にいわゆる清算人
の現務中に包含せられるものと解するを相当とし、また右違反行為については、清
算結了の登記の有無に拘らず、清算人において違反事件の結末を終了するに至るま
では、被告会社はなお存続するものといわなければならない。それ故、既に解散し
て清算の終了した被告会社に対する本件公訴は棄却せらるべきものであるとの所論
は、採用できない。)、いずれも刑訴四〇五条の上告理由に当らない。また記録を
調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。
よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとお
り決定する。
昭和二九年一二月一六日
最高裁判所第一小法廷
裁判長裁判官 入 江 俊 郎
裁判官 真 野 毅
- 1 -
裁判官 斎 藤 悠 輔
裁判官 岩 松 三 郎
- 2 -