大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和27(れ)76 判決

主 文

原判決中被告人A、同B、同C及び同Dに関する部分を破棄する。

物価統制令違反の事実について被告人A、同B及び同Cを免訴する。

被告人A、同Bを各罰金五千円に、同Cを罰金四千円に、同Dを罰金二

千五百円に処する。

右各罰金を完納することができないときは金二百円を一日に換算した期

間当該被告人を労役場に留置する。

訴訟費用中原審証人Eに支給した分は被告人Aの第一審証人Fに支給し

た分は被告人Bの第一審証人Gに支給した分は被告人Cの第一審証人Hに支給した

分は被告人Dの負担とする。

理 由

職権で調査するに、被告人A、同B及び同Cに対する物価統制令違反(寒天の不

当高価買受及び販売)の公訴事実については、昭和二七年政令第一一七号一条八七

号により大赦があつたので、刑訴施行法二条、三条の二、刑訴四一一条五号、旧刑

訴四四八条三六三条三号に従い、原判決中右被告人三名に関する部分を破棄し被告

人三名に対し右公訴事実について免訴の言渡をする。

被告人Dの弁護人海野普吉、同中島武雄の上告趣意について

第一点

訴訟法違反の主張であつて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

第二点

原判決が、被告人Dに対する同判決引用の第一審判決判示第一三の事実について、

所論の法令を適用して同被告人を罰金三千円に処したことは、所論のとおりである。

しかるに、本件行為時における昭和一九年法律第四号経済関係罰則の整備に関する

法律五条所定の罰金刑は五千円以下であり、従犯減軽をした罰金刑は二千五百円以

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下であるのに、原判決は被告人に対して法律上の減刑をした処断刑の範囲を超える

罰金刑を科したものであるから、刑訴施行法三条の二により適用される刑訴四一一

条一号に該当する法令の違反があるといわなければならない。従つて論旨は理由が

あるから、原判決中同被告人に関する部分を破棄し、刑訴施行法二条、旧刑訴四四

八条にもとずいて被告人等四名に対し更に判決すべきものとする。

よつて、原判決が証拠により確定した被告人A、同B、同Cに対する前示大赦に

かからない事実及び被告人Dに対する前示第一審判決判示第一三の事実に法律を適

用すると、右被告人四名の各所為はいずれも昭和一九年法律第四号経済関係罰則の

整備に関する法律五条一項、二条(罰金刑について罰金等臨時措置法二条、三条と

の関係において刑法六条、一〇条を適用して軽い行為時法による)、同年勅令第二

六八号経済関係罰則の整備に関する法律に基く経済団体の指定に関する件二条一三

号に該当するところ、所定刑中罰金刑を選択(なお、被告人B、同Dに対し刑法六

二条一項、六三条、六八条四号により従犯減軽をする)し、その金額の範囲内で被

告人A、同Bを各罰金五千円に、被告人Cを罰金四千円に、被告人Dを罰金二千五

百円に処し、右各罰金を完納することができないときは刑法一八条に従い金二百円

を一日に換算した期間当該被告人を労役場に留置することとし、訴訟費用は刑訴施

行法二条、旧刑訴二三七条一項に則り主文第五項掲記の各被告人にこれを負担させ

るものとする。

この判決は、裁判官全員一致の意見である。

検察官 大津民蔵関与

昭和二八年二月二六日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 真 野 毅

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裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 岩 松 三 郎

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