大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第一小法廷 昭和27(オ)129 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

論旨第一点について。

自作農創設特別措置法による農地買収処分については、民法一七七条は適用のな

いことは、当裁判所の判例とするところである(昭和二五年(オ)四一六号、同二

八年二月一八日大法廷判決、集七巻二号一五七頁参照)。そして原審の適法に確定

したところによれば、昭和二〇年一一月二三日当時において、本件農地につき、訴

外Dが実体上共有持分権を有していなかつたというのであるから、たとえ同人が、

右日時当時において共有持分権者として登記されていたとしても、同人を共有持分

権者であるとしてなされた本件買収処分を違法であるとした原審の判断は上記当裁

判所大法廷の判決の趣旨に照らし正当であつて、所論の違法は認められない。

同第二点について。

本件買収処分に民法一七七条の適用のないことは、第一点に対する前記説示にお

いて述べたとおりである。それ故、所論は採るを得ない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

- 1 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!