大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第一小法廷 昭和27(オ)829 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

第一点について。

前段は原審において上告人の主張していないことに関する主張に過ぎない。また、

後段は、結局原審の裁量に属する認定批難に過ぎない。即ち、原判決はその挙示す

る証拠により上告人は所論のように被上告組合と訴外D水産株式会社間の所論海産

物の斡旋をしたというのではなく、訴外Eが右訴外会社より入手すべき所論海産物

を被上告組合に売込むに際し、上告人は予て別懇の間柄にあつたEを被上告組合に

紹介した関係から右売買代金に充つべき金子として、自己の責任において被上告組

合から本件金員を借入れたものであるとの趣旨を認定し、従つて所論自白は真実に

反しないものであるとしたものであつて、判示証拠によればそのような認定が出来

ないわけのものではない。論旨は、此認定の批難以外の何ものでもない。

第二点について。

これまた原審の専権に属する証拠の取捨選択を批難するだけのものである。

以上論旨はすべて「最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律」

(昭和二五年五月四日法律一三八号)一号ないし三号のいずれにも該当せず、又同

法にいわゆる「法令の解釈に関する重要な主張を含む」ものと認められない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 下 飯 坂 潤 夫

裁判官 斎 藤 悠 輔

- 1 -

裁判官 入 江 俊 郎

- 2 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!