大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和27(オ)854 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人弁護士岩切三市の上告理由第一点について。

本件解約申入の際施行されていた農地調整法九条三項にいわゆる市町村農地委員

会の承認は、当該解約承認申請が真に申請理由どおりの事由に基くや否やを予め調

査判定し、争を未然に防がしめようとする趣旨においてなされるだけのものであつ

て、解約申入の効力要件ではない。解約申入が有効であるか否かは専ら農地調整法

九条一項の効力要件を具備するか否かによつて定まるのであつて、農地委員会の承

認があつたからといつて、それだけでは解約申入の効力を生ずるものではない。そ

れ故、原判決が所論承認の適法違法を判定することなく正当事由の有無によつて本

件解約申入の効力を判断したのは正当である。所論は右と相容れない独自の見解に

立脚するもので採るを得ない。

第二点について。

原判決に所論理由齟齬の違法のないことは前段に説明したところによつて明らか

である。所論は採用できない。

第三点について。

所論はひつきよう原審の専権に属する証拠の取捨選択、事実認定を非難するに帰

し、上告適法の理由とするに足りない。

第四点について。

所論農地委員会の承認が本件解約申入の効力に影響のないものであることは前段

説示のとおりであるから、原判決が所論甲号各証に対し何らの判断をなさないから

といつて違法というを得ない。所論も採用できない。

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よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 下 飯 坂 潤 夫

裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 入 江 俊 郎

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