大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和28(あ)2069 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

被告人の弁護人桑江常善の上告趣意第一点は違憲をいうけれど、その実質は単な

る訴訟法違反の主張に帰する。(証拠調を如何なる限度までなすべきかは、事実審

裁判所が各場合における証拠関係に鑑み合理的に裁定し得るところである。そして

憲法三七条二項は裁判所が証拠調の必要なきものと認めた証人に対してまで被告人

のために審問の機会を保障したものでないと解すべきことは当裁判所大法廷の屡次

の判例の示すところであり、しかも原審が所論の証拠申請を却下したとしても、事

実審の有する前示証拠調の限度の裁定権の範囲を逸脱したものとは認め難く、また、

所論証拠申請が刑訴三九三条一項但書にいわゆる「刑の量定の不当……を証明する

ために欠くことができない場合に」該当しないこと勿論であるから、原判決には所

論のような刑訴法違反も存在しない。)同第二点は量刑不当の主張であり、いずれ

も刑訴四〇五条の上告理由に当らない。また記録を調べても同四一一条を適用すべ

きものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとお

り決定する。

昭和二八年九月一七日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 岩 松 三 郎

裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 入 江 俊 郎

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