大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和28(あ)2443 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人庄司作五郎の上告趣意第一点は、原判決が被告人の犯意を否定排除した証

拠乃至その標目を示さず又は本件犯行が正当業務でない具体的判断を示していない

のは、憲法三七条(所論に三八条とあるのは誤記と認める)一項の公平な裁判を受

ける被告人の権利を侵している違反があるというが、同条項にいわゆる公平な裁判

所の裁判とは、組織又は構成において不公平や偏頗の虞のない裁判所の裁判をいう

ものであつて、個々の事件の内容、実質が具体的に公正妥当な裁判を指すものでな

いことは、当裁判所大法廷屡次の判例であるから、所論は採用できない。同第二点

は、刑訴四〇五条違背という点もあるが、結局事実誤認、及び、単なる法令違反の

主張に帰し、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。また記録を調べても刑訴四一一

条を適用すべきものとは認められない。よつて同四〇八条により裁判官全員一致の

意見で主文のおとり判決する。

昭和二八年一二月三日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 岩 松 三 郎

裁判官 入 江 俊 郎

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