大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第一小法廷 昭和28(あ)3383 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人河島徳太郎の上告趣意前段は、刑法二〇五条二項の規定は全面的に憲法一

四条に違反するというが、その違反しないことは当裁判所大法廷屡次の判例(昭和

二五年(あ)二九二号同年一〇月一一日大法廷判決昭和二六年(あ)二一三七号同

二九年一月二〇日大法廷判決参照)とするところであるから、所論は採用できない。

同趣意後段は、或る場合ことに本件の場合被害者は憲法一四条により尊属たる地

位の部分を失つているので刑法二〇五条二項を適用処罰するのは違憲であるという

のであつて、結局尊属であるか否かは民法の規定によらずに独自の見解による単な

る法令違反を主張するか又は原判決の認定した事実関係と異なる事実関係を前提と

する単なる法令違反の主張に帰し、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和二九年四月一五日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 岩 松 三 郎

裁判官 入 江 俊 郎

- 1 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!