大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和28(あ)3497 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人小田泰三、同日野魁の上告趣意第一点は判例違反をいうけれど、原判決は

引用の判例とその趣旨を異にするものではなく、所論は刑訴四〇五条の上告理由に

当らない。すなわち、原判決によれば被告人等は判示衆議院議員選挙に際し、判示

候補者Aの選挙運動者であつたところ、同候補者のため投票取纏めの報酬並びに運

動資金として供与されるものであることを諒知しながら判示金員の供与を受け、又

は前示趣旨の金員として判示金員を判示の者に対し供与した旨の事実を認定し、こ

れに公職選挙法二二一条一項四項又は一項をそれぞれ適用処断しているのである。

それ故被告人等が所論選挙区の選挙人であるか否かは、本件犯罪の成否には関係な

きところであり、所論原判決の「選挙人」なる表示は無用の記載に帰するのであつ

て、原判決には右選挙法違反罪の構成要件たる事実の認定として何等欠くるところ

はないのである。同第二点は事実誤認、それを前提とする法令違反の主張であり、

同第三点は事実誤認の主張であり、(原判決は判示事実の認定資料として相被告人

等の自白の外、被告人に対し判示金員を供与したB、Cの供述調書の各記載、被告

人等から判示金員の供与を受けたD等の答申書等を援用しているのであり、それら

の証拠は被告人等の自白を補強するに足るものと認められる。)同第四点は単なる

訴訟法違反及び原審の認定していない事実を前提として法令違反を主張するもので

あり、同第五点は量刑不当の主張であつて、いずれも刑訴四〇五条の上告理由に当

らない。また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとお

り決定する。

昭和二九年四月二二日

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最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 岩 松 三 郎

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 入 江 俊 郎

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