大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第一小法廷 昭和28(し)68 決定

主 文

本件抗告を棄却する。

理 由

弁護人大橋茹、同斎藤実の抗告趣意は、末尾添付の別紙書面記載のとおりである。

同抗告趣意第一点は、違憲をいうけれども、その実質は単なる訴訟法違反を主張

するに帰し、(憲法三二条は、すべて国民は憲法又は法律に定められた裁判所にお

いてのみ裁判を受ける権利を有し、裁判所以外の機関によつて終局的に裁判をされ

ることはないことを保障したものであつて、訴訟法で定める管轄権を有する具体的

裁判所において裁判を受ける権利を保障したものでないことは、当裁判所判例の示

すところである。〔昭和二三年(れ)五一二号、同二四年三月二三日大法廷判決参

照〕)。同第二点は、判例違反を主張するけれども、所論引用の判例は本件に適切

でなく、いづれも適法な抗告理由に当らない。

よつて、刑訴四三四条、四二六条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり決

定する。

昭和二八年一一月一六日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 真 野 毅

裁判官 岩 松 三 郎

- 1 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!