大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和28(オ)1303 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告理由第一点の(イ)について。

所論のD農業委員会の買取計画および売渡計画の取消を求める本件訴は、行政事

件訴訟特例法の施行前に提起されたものであるから、その被告は国または処分をし

た行政庁たるD農業委員会とすべきことは、原判決のいうとおりである。E農業委

員会は前記計画を承認したのではあるが、その承認は次の(ロ)点で述べるように

外部の第三者に対する行政処分として、取消訴訟の対象とはなり得ないものである

から、本件においてE農業委員会を被告とすることは許されない。それ故、論旨は

採ることを得ない。

同(ロ)について。

都道府県農業委員会が自作農創設特別措置法八条、一八条五項の規定によつて、

市町村農業委員会の定めた買収計画または売渡計画を承認する行為は、単に上級行

政庁から下級行政庁に対する行政庁相互の内部関係における意思表示たるに過ぎな

いものであつて、行政庁が外部に対してした意思表示ではない。これによつて、外

部の農地所有者、小作人その他の第三者に対し、直接には何らの法律上の効果を及

ぼすものではないのである。それゆえ、かような行政庁の処分に対しては、その取

消を求める訴を提起することは許されないものといわなければならぬ(判例集六巻

一号三四頁参照)。論旨は採ることを得ない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第一小法廷

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裁判長裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 下 飯 坂 潤 夫

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