大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和28(オ)1395 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

論旨は、事実誤認、単なる法令違反の主張に帰し、すべて「最高裁判所における

民事上告事件の審判の特例に関する法律」(昭和二五年五月四日法律一三八号)一

号乃至三号のいずれにも該当せず、又同法にいわゆる「法令の解釈に関する重要な

主張を含む」ものと認められない。(本訴請求は本件買収処分の当然無効なること

を前提とするものである。然るに原審の認定した事実によれば、「本件土地はもと

農地であり一時的に賃貸され養鯉場に使用されていたけれども何時でも容易に水田

に復旧し得るものであつてしかも部分的には稲の植付けも行われていた」というの

である。そして原審はかかる事実関係の下にたとえ本件土地を農地として買収した

ことに違法があるとしても「その違法を取消訴訟の対象とするならば格別、そのた

めに本件買収処分を当然無効というべきではない」と判示し本訴請求を排斥したの

である。この判旨は首肯するに足る。それ故原判決には所論の違法もない。なお、

被上告人岩手県知事に本件買収処分により上告人の権利を不法に侵害する故意があ

つたとの事実は原審の認めなかつたところである。)

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 岩 松 三 郎

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 入 江 俊 郎

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