大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和28(オ)896 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人皆川健夫の上告理由について。

原判決においては、上告人の住所はa町b地区の端に孤立し、部落から約一〇町

距つていて、郵便物の配達に非常に不便なところにあるので、上告人が昭和一二、

三年頃右住所に移住して以来今日まで、上告人宛の郵便物は、通常のものは勿論書

留又は速達取扱のものでも、すべて部落内のD方に配達され、右秋山がこれを受取

り、書留郵便物の受領を証する場合にも、Dが自分の印を用いており、上告人がこ

れにつき従来何等異議がなかつたことを認定している。そして、原判決においては、

右認定事実をもつてすれば上告人は上告人宛の郵便物が右D方に配達され、同人が

上告人の代人となつて受取ることを暗黙に認めていたと解するを相当とする、と判

示した。この事実認定及び判示は、共に正当である。従つて、右D方に本件裁決書

が郵送された日をもつて、原告に交付された日として出訴期間を定めた原判決は正

当であるといわなければならぬ。所論は、原判決の認定に副わない事実を前提とし

て、原判決を非難するに過ぎないものであるから、論旨は採ることを得ない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 岩 松 三 郎

裁判官 入 江 俊 郎

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